

CONSULTINGコンサルティング事業
STC × 松尾研究所
「AI技術を"成果"に変える、新時代の戦略コンサルティング」
株式会社松尾研究所と株式会社ストラテジーテック・コンサルティング(STC)。最先端のAI技術を企業のリアルな「成果」へと結びつけるため、強固なパートナーシップを結ぶ両社のキーパーソンが集結。AI活用の現状、日本企業が陥りがちな「PoC死」の壁、そして両社が仕掛ける「次世代の社会実装」の全貌について株式会社ストラテジーテック・コンサルティングの戸沼光太郎が聞いた。
※東京大学松尾・岩澤研究室の産学連携スペースにて撮影


登壇者プロフィール
第1部


金 剛洙 Kangsoo Kim
株式会社松尾研究所 取締役副社長
東京大学工学部卒、同大学院工学系研究科を修了。シティグループ証券株式会社に入社し、日本国債・金利デリバティブのトレーディング業務に従事。
その後、株式会社松尾研究所に参画し、機械学習プロジェクトの企画からPoC、開発を一貫して担当。2022年より同社取締役に就任、また生成AIに特化したVCファンドを新設。株式会社MK Capital代表取締役社長CEO。


三浦 大地 Daichi Miura
株式会社ストラテジーテック・コンサルティング 代表取締役
株式会社ストラテジーテック・コンサルティングを2019年11月に設立。戦略・ITコンサルティング事業、SaaSプロダクトサービス事業、メディア事業を主な事業とし、デジタルイノベーションをクロスボーダーに展開。
戦略コンサルタントとテクノロジースペシャリストを有する「知的専門家集団」として、ストラテジー(戦略)とテクノロジー(IT)の融合を提唱し、ストラテジーテックでイノベーションを起こし続ける会社を目指し、日々奮闘している。
第2部


東 稔 Minoru Azuma
株式会社松尾研究所 ディレクター
IBMにて12年間、UX/人間中心設計を軸とした新規サービス立ち上げや業務改革PJをリード。金融、航空、自動車、運輸、医療など幅広い業界のクライアントにおける戦略〜実行まで一貫した高度なナレッジを有する。
アカデミアにおける機械学習講師経験のバックグラウンドも持ち、UX戦略と先端テクノロジーの交点を産業構造に変革に還元すべく、松尾研究所に参画。多くのエンタープライズや中央省庁との共同研究PJを経て、現在はBizDevとコンサル機能を担うAI Consultantチームを統括。


江口 竜也 Tatsuya Eguchi
株式会社ストラテジーテック・コンサルティング アソシエイトパートナー
大手クレジットカード会社、国内戦略コンサルティングファーム、戦略・ITコンサルティングファームを経て、ストラテジーテック・コンサルティングに参画。事業会社ではシリコンバレーに駐在し、FinTechをはじめとするテクノロジートレンドの調査や、米国スタートアップ企業とのアライアンスを通じた事業開発を推進。自ら企画・ローンチした新規事業の経験を有する。
コンサルティングファームでは、新規事業立案・立ち上げ支援をはじめ、中期経営計画策定、スタートアップの資金調達支援、ビジネスデューデリジェンス(DD)、業務改革など、多様なプロジェクトに従事。特に金融・小売・物流・情報通信業界における実績が豊富。事業会社の経験とコンサルティングファームの知見を活かし、実行可能な戦略策定に強みを持つ。


戸沼 光太郎 Kotaro Tonuma
株式会社ストラテジーテック・コンサルティング 執行役員
総合商社での国内外営業や事業開発、トルコ現地事業会社のマネジメント(現地駐在含む)を経て、外資系総合コンサルティングファームのストラテジー&コンサルティング部門に入社。上流領域にあたる全社戦略や新規営業戦略、マーケティング戦略、全社ビジョン策定などに従事。
ファーム在籍中に、国内大手飲料メーカー様向けにサステナビリティを絡めた全社戦略を描き、クライアントが日経SDGs経営大賞を受賞し、ハーバードビジネスレビューに登壇。コンサルティングファーム×事業会社の掛け合わせで、地に足のついた実効性のある戦略策定および実行が可能。トランスフォーメーション、新規事業立案、AIビジネス構築、M&A、PMIからデジタルマーケティング、各種実行支援までを多く経験。2022年、ストラテジーテック・コンサルティングに入社後、2024年にマネージングディレクター昇格。2026年に執行役員就任。
対談動画
目次
第一部:AI技術を「成果」に変える新時代の戦略コンサルティング


- 戸沼:まずは、我々STCとしての狙いや、今後AIで何を実現していきたいかという点について、三浦さんのほうからお話をいただけますでしょうか。
- 三浦:様々な産業や事業に対して「社会実装をしていく」ということを、松尾研究所さんと一緒に取り組ませていただきたいと考えております。具体的に取り組んでいる領域としては、今後市場の拡大が見込まれる宇宙事業へのAI活用です。また自社プロダクトに関しては、本来コンサルティングは「人がいないと成り立たないビジネス」ですが、プロダクトとAIを活用することで、人がいなくても成り立つような新しいコンサルビジネスを実現したいと考えています。もう一つは地方創生です。人口減少社会において新しい産業や生活、仕事を再定義し、そこにAIを特化させて活用していきたい。松尾研究所さんとご一緒することで、これらの社会実装を大きく加速させられると考えております。


- 戸沼:松尾研究所としては、今回のパートナーシップ、そしてこれからのAIの社会実装について、どのような展望をお持ちでしょうか。
- 金:最初に少しだけ松尾研究所の紹介をさせてください。松尾研究所は6年前に立ち上げた会社です。元々は東京大学の松尾豊教授の「AIのようなイノベーティブな技術は、しっかり社会に実装されてこそ価値がある」という信念があり、それに伴走する組織としてスタートしました。立ち上げ以降、様々なAIの社会実装を行ってきましたが、生成AIの登場を機に、この技術を日本全体に広げて変革を加速させたいと考えています。大企業の成長、そして中小企業へのトリクルダウンを通じて、AIを軸に日本の産業を強化していくことが我々のミッションです。様々な社会実装プロジェクトを進める中で、技術を真に届けるには経営層とタッグを組む必要があると痛感しています。その点、CXO人材との連携に強い御社は非常に貴重な存在であり、ぜひご一緒させていただきたいと考え、連携に至りました。
- 戸沼:率直に伺いたいのですが、金さんから見て、我々STCがどんな存在なのか、本音をお伺いできますでしょうか。
- 金:大変貴重なパートナーだと感じています。今、日本全体にAIが普及しつつありますが、これは経営の観点から見ると、大きなチャンスであると同時に危機でもあると思うのです。海外企業などはどんどんAI化を進め、より少ない人数で回す事業モデルへ変換しています。しかし、日本は雇用の柔軟性が高くないため、どう立ち向かうかが課題です。スピード感を持ってAIを実装していく必要がありますが、なかなか素早く立ち回れない現状があります。だからこそ、経営に対して的確な提案を行い「一緒にやっていきましょう」と言える存在が重要です。CXO人材との連携に強みを持つ御社は、まさに素晴らしいパートナーだと確信しています。
- 戸沼:逆に、ストラテジーテック・コンサルティングは、なぜこうしてCXOの方々と強い関係を築けているのでしょうか。
- 三浦:我々が取り組んでいきたいビジョンに、深く共感いただいている点が一番大きいと思います。ここ数年、世間で叫ばれてきたDXやAI活用は、業務効率化やコスト削減に焦点が当たりがちですし、もちろんそれも重要です。しかし我々は、企業が取り組むべきもう一つの軸である「トップライン(売上高)の向上」、つまり新規事業の創出や新しいサービス概念の構築に対するコンサルティング支援に特化しています。このアプローチが、他のコンサルファームと比べても唯一無二であると評価され、ご愛顧いただいている理由だと思います。
- 金:非常に面白い観点ですね。多くの日本企業が「AIによる効率化」にフォーカスしている一方で、グローバル市場では新しい市場を次々と開拓し、トップラインを伸ばす動きが主流です。日本産業としても、そこをしっかりと強化していかなければなりませんね。
第二部
第二部 一章:なぜ、AI活用は「成果」に繋がらないのか
- 戸沼:第二部では具体的な案件の話や、実際の現場でどんな変化が起きているのかについて、メンバーを交えてディスカッションできればと思います。まず最初に、なぜAIの導入がビジネス的な成果に繋がりづらいのかという課題について、お聞かせいただけますか。
- 東:大きく2つの要因があると考えています。1つ目は、「従業員目線での嬉しさ」と「経営成果」が紐づいていない点です。2025年のMITのレポートでも、個々の従業員の生産性は生成AIによって高まっているものの、それが企業のPL(損益計算書)に反映されていないという報告がありました。手元の作業が早くなっても、上司への相談や意思決定といった周囲のプロセスが変わらなければ、企業全体の活動スピード向上には直結しないためです。2つ目は、お試し段階で頓挫してしまう「PoC死」です。これは「何がどうなったら次のフェーズに進むのか」という検証設計が薄いまま始めてしまうことが原因です。「なんとなく良かったけれど、何かが足りない」という状態に陥り、精度が80%で良いのか90%必要なのかという判断も難しく、本格的な現場実装まで至らないケースが多く見られます。
- 戸沼:そうした課題を、コンサルタントとしては、どう解決されているのでしょうか。
- 江口:多くの企業様が経営戦略と紐づかないまま「まずAIを始めましょう」「やれるところから着手します」と進めてしまい、結果が出ずに部分最適で終わってしまいがちです。我々はそれを回避するため、まずは経営戦略とAIを適切に融合させ、どこから着手すればROI(投資対効果)が最大化されるのかを徹底的に設計します。これによってPoC死を防ぐことができると考えています。「なぜそのPoCが上手くいったのか」を測る指標を、コスト削減や生産性向上など、経営指標と結びつけて事前に定義します。工場の現場などのリアルな課題に対して、なぜそこにAIを導入すべきなのかを設計した上でROIを算出し、PoCへと進みます。経営成果の有無、AIの精度、現場での実用性を精緻に判断しながら前に進めることを意識しています。
- 東:まさにPoCで終わらせず、社会実装へとつなげるための非常に重要なポイントですね。特に「できることをやっている」という現状からの脱却は極めて重要です。ChatGPTの登場以降、AI領域への注目が急激に高まり、「とにかく急いでできることから始めよう」と着手した企業様は多いです。しかし現在お客様とお話しすると、「やれることから取り組んだけど、あまり成果につながらなかった」という痛みをすでに体感されています。だからこそ、「これからは真にやるべきことをやる必要がある」という本質的なフェーズに企業が近づいていると感じます。その目線が合えば、PoC死も乗り越えやすくなると考えています。


第二部 二章:技術と戦略が重なった時、何が生まれたか
- 戸沼:コンサルタントとして様々な業界の方とお付き合いする中で、今のようなケースはよく直面するものですか。
- 江口:本来AIを使わなくてもいい領域まで、経営層が「AIなら何でも解決してくれる」と幻を見てしまっているケースもあります。そのため、松尾研究所と一緒に提案へ伺う際は、「どのAIが主導権を握っても揺るがない強み(例えばデータなど)」を定義し、組織を『AIレディ』な状態に整備した上で活用することを重視しています。「とりあえず使ってみる」という状態をなくすため、コンサルタントとしてお客様と対話を重ね、確実に成果が出る領域へAIを適用するよう心掛けています。
- 戸沼:実際にプロジェクトを共にする中で、ブレイクスルーの兆しを感じた成功事例などはありますか。
- 東:現在、STCとは複数のプロジェクトを動かしている「道半ば」の段階ではありますが、今までのアプローチでは難しかった壁を突破できそうな兆しを強く感じています。具体的な内容は伏せますが、例えばこれまでは「生産性が向上し、コストが削減できます」という提案に留まり、経営目線からは「インパクトが薄い」と判断されがちでした。しかしSTCとご一緒することで、一歩踏み込んだ経営目線のストーリーを構築できます。「生産性向上によって浮いた時間で新たな施策を行い、売上をこれだけ伸ばす。結果としてトップラインがここまで上がる」という具体的な成果まで高い解像度で訴求できる点に、現場と経営を熟知されたSTCと組む付加価値を感じています。
- 江口:我々の視点からも、松尾研究所と組むことで大きな成果が生まれています。提案やデリバリーの際、お客様から「コンサルタントの絵に描いた餅ではないか」と指摘されることは少なくありません。特にAI領域では、現場が「何でもできる」と誤解して進めた結果、精度が出ずに導入断念に追い込まれるケースが多いです。しかし、松尾研究所と組むことで、我々の提案と成果物のクオリティは格段に向上しました。それは「戦略に技術の裏付けがあるから」に他なりません。これは我々にとって強力な差別化であり、お客様に対して本質的な付加価値を提供する上で、非常に大きな成果だと感じています。


- 東:松尾研究所はまさに、絵に描いた餅ではなく「AIの社会実装を通じて、日本をもう一度技術大国に、産業を盛り上げたい」というビジョンを青臭く本気で追っている集団ですので、非常に意義深いパートナーシップだと感じています。もう一点付け加えると、松尾研究所のデータサイエンティストは技術力が極めて高いだけでなく、どの技術を選択すべきかという「幅」が非常に広いです。難解なお題に対しても、複数の技術の掛け合わせ、コスト、実現可能性、クオリティを絶妙なバランスで判断できるプロフェッショナルが揃っているからこそ、強力な「技術の裏付け」を提供できています。
- 江口:おっしゃる通りですね。単に特定のLLMを選ぶだけでなく、それらを最適に掛け合わせて新しい価値を創造する。そこには相当な技術力と知見、データに対する深い理解が必要であり、まさに松尾研究所の底力だと感じています。
- 東:AIに向き合えば向き合うほど、AI単体では解けない課題が多いことに気づきます。LLM、画像、音声、さらにはAI以外の仕組みをも組み合わせ、「総格闘技」として現場の課題を解きにいく必要があります。現在のトレンドである「できることから始める」アプローチでは、AI単体での解決に閉じがちですが、地続きにある幅広い技術をフラットに捉えて組み合わせることで、お客様のシチュエーションや課題に対して「確実に突破できる」という手応えを強く持っています。
第二部 三章:AI×戦略の先に見える景色
- 戸沼:STCと組んでみて変化した点や、さらに深く踏み込めた部分があれば、お聞かせいただけますか。
- 東:一番大きいのは、お客様の状況を「手応えを持ってリアルに理解できる」ようになった点です。我々は単なる技術の優位性ではなく現場への社会実装を重視していますが、STCと組むことで、より現場に即した提案が可能になりました。我々が技術的な正論に偏りそうになる手前で、STCから「実際の現場はこう動いているから、そのアプローチは適さない」といった、一歩踏み込んだ議論を提供していただける。この現場感覚を持った議論ができるようになったことは非常に大きな変化です。
- 戸沼:具体的に現場での議論においては、どのような点を意識されていますか。
- 江口:コンサルタントにありがちなのが、ヒアリングした表面的な課題をそのまま課題と捉えてしまうことです。しかし、課題の原因を深掘りしていくと、いくつもの要素が絡み合っています。それが現場で実際に発生している真因なのかは、プロジェクトの現場へ直接足を運ばなければ見えてきません。松尾研究所とご一緒する際はそこを非常に意識し、同時に「経営目線」を組み込むことを徹底しています。なぜなら、現場の課題を解決しても、経営インパクトが薄ければ意味がないからです。解決すべき価値のある領域を見極めた上で、AIによる効果を最大化するための課題真因は何かを常に意識して取り組んでいます。


- 東:一緒にお仕事をさせていただいて強く感じるのは、常に「最適で示唆に富むアウトプット」が出てくる点です。原因の深掘りは単に回数を重ねれば良いわけではなく、現場のリーダー、メンバー、経営、技術、コストといった多角的な視点が必要です。江口さんの整理からは、それらが高度に考え抜かれていることが伝わってきます。これをAIの「教師あり学習」と「強化学習」の違いに例えると、前者は正解だけを学びますが、後者は試行錯誤を繰り返して「ちょうど良い動き」を学習します。江口さんのアウトプットには、これまでの豊富な現場・経営経験に基づく強化学習のような洗練さを感じます。AIの導入を目的にせず、現場課題の解決を目的として最適なソリューションを適用できる力に、非常に大きな強みを感じています。
- 江口:世間一般では、高い技術力とブランド力を持つ松尾研究所は少し「敷居が高い」イメージを持たれがちですが、コンサルティングをリードする東さんがこのような現場目線を持ってくださることは非常に重要だと感じています。AIは導入して終わりではなく、極論すれば「なくても業務は回る」ものです。いかに現場に使ってもらうかが重要であり、そのためには現場目線が欠かせません。東さんは企画だけで終わらせず、高い技術力を背景に、実際のインターフェースやデモを用意して「本当に業務に使えるか」を根気強く検証されます。その上で優先順位をつけ、経営層へ「このステップで進めるべきです。なぜならデータの精度や技術の進展速度がこうだからです」と説得力を持って報告されている。現場と経営の接続という、我々も大切にしている姿勢を体現されている点が素晴らしいと感じています。
- 戸沼:単独でビジネスを展開する選択肢もある中で、あえて2社で深く取り組むことにこだわっているのは、どのような価値観に基づいているのでしょうか。
- 東:「日本産業を盛り上げたい」「もう一度日本を技術大国にしたい」というビジョンを青臭く本気で掲げているからです。我々はアカデミアとビジネスの交点に位置する組織であり、単なる利益追求ではなく、「本当にやるべきこと」に愚直に向き合う集団であるという点が、この姿勢に表れていると考えています。
- 戸沼:コンサルタントとしても、その高い基準に伴走していくのは挑戦ですね。
- 江口:はい、愚直にクオリティを追求し続けています。これは、我々と松尾研究所が「発注・受注」の関係ではなく、お客様に最大の価値を提供する『クライアントバリューファースト』という同じマインドセットを持つ「一つの仲間」として共同で取り組んでいるからこそ実現できています。お互いのアウトプットに対して、不都合な真実も含めて意見を戦わせ、レビューし合うのではなく「一緒に作り上げていく」姿勢が、大変な中でも高い成果を生む原動力になっています。
- 東:実際、現場では健全な議論がバチバチと交わされています。それは、お互いがパートナーとしてお客様に最高の価値を届けたいという強いコミットメントの表れです。そうした本気の対話がなければ良いものは生まれないと確信していますので、信頼して言い合える御社は本当にありがたい存在です。
- 戸沼:お互いを一蓮托生の仲間として捉える関係性は、自然と構築されていったのでしょうか。
- 江口:そうですね、自然と今の形になりました。「AIを本気で社会実装し、日本を再び技術大国にする」という大方針のもと、お客様への提供価値に一切妥協しないという共通の姿勢がベースにあるからこそ、強固な関係が構築できたのだと思います。
- 戸沼:最先端技術が日々進化していく中で、これから社会実装をさらに加速させていくためには、どのようなアプローチが必要でしょうか。
- 戸沼:技術そのものよりも、むしろ「ビジネス側」にボトルネックがあると考えています。「できること」から「やるべきこと」へと企業の目線が変わりつつある一方、今後は組織のしがらみや、現業の業務プロセスを変更する現場の負担感といった「組織課題」が必ず浮き彫りになります。ここに本当の意味でメスを入れられるかどうかが,AI変革を加速させる最大の鍵です。
- 江口:「自分の業務を変えたくない」という現場の視点も,会社を利益体質に変えて差別化を図りたいという経営の視点も,どちらも正しく重要です。コンサルタントの役割は,それぞれの立場に合わせて言葉を「翻訳」し,同じゴールへ向かって並走することです。「相手が何を求め,どう進めたいのか」を一歩ずつ紐解き,愚直に説明を尽くす活動を最も意識しています。


- 戸沼:ビジネス側を支えるコンサルタントの役割として、経営と現場の間に立つ江口さんは、普段どのような点に主眼を置いて進められていますか。
- 江口:「自分の業務を変えたくない」という現場の視点も、会社を利益体質に変えて差別化を図りたいという経営の視点も、どちらも正しく重要です。コンサルタントの役割は、それぞれの立場に合わせて言葉を「翻訳」し、同じゴールへ向かって並走することです。「相手が何を求め、どう進めたいのか」を一歩ずつ紐解き、愚直に説明を尽くす活動を最も意識しています。
- 戸沼:お客様もまた変革を共に実現するパートナーであるべきだと思いますが、松尾研究所としてはお客様とどのような関係性を築いていきたいとお考えですか。
- 東:発注・受注の関係を超えて、「一緒にこの会社を変革していこう」という共通の想いを持つパートナーでありたいです。お互いに不都合な真実も含めて率直に言い合える関係が理想です。目指すべきゴールは、その企業の先にある消費者やカスタマーへ、より高い付加価値を届けることです。そこを起点として、お客様のすべての組織レイヤーの方々と足並みを揃えて進んでいける関係性を築いていきたいです。
- 江口:おっしゃる通りですね。本質的な「一緒に作っていく仲間」として信頼していただかなければ、知の結集は生まれません。我々は業界知見や他業界のアナロジーを活かして仮説や視点を提供できますが、自社のビジネスを最も熟知しているのはお客様自身です。我々が松尾研究所と議論を尽くしているように、お客様とも「この仮説は自社にどう当てはまるか」を喧々諤々と議論し合える関係がなければ、真の変革は達成できないと考えています。
- 東:変革を成功させるための要諦は、「深い業務知識」と「深い技術理解」を真に融合させることです。成功の定義とは、実施した施策が現場で使われるだけでなく、企業のKPIやPLにしっかりと跳ね返る状態を作ることです。経営指標に貢献して初めて成功と言えます。そのためにも、不都合な真実を隠さず、お互いに本音で言い合える関係性の構築が不可欠です。
- 江口:我々が手がける取り組みが、最終的にお客様のPL向上として結実してナンボの領域ですので、今後も引き続きその成果を追求していきたいです。
- 戸沼:AIの「社会実装」をさらに加速させていくことが我々の重要なミッションですね。現在、月に1件以上のペースで新たなお客様とプロジェクトをご一緒させていただいておりますが、今後も両社の強固なコラボレーションを原動力に、ビジネスの現場で真の変革を体現していきたいと考えています。
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